2010年3月31日水曜日

ITC沖縄

みなさん こんにちは!
さて、今回は沖縄IT経営応援隊のサポータ組織である
『ITC 沖縄』さまに伺いました。
IT経営応援隊と最も関わりの深い団体です。
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「ITC(アイティーシー)」とは、
ITコーディネーターのこと。
情報技術ITを活用して、
企業や社会の仕組みや取り組みを
効率かつ豊かにしていこうと提案する専門家。
ITコーディネータ有資格者27名が会員として所属し
ITを活用したコンサルティングを行うのが
ITC沖縄だ。
代表理事の銘苅さんは
ITコーディネータはビフォーアフターでいう
ITの「匠」という。
ITコーディネータとは何者なのか
ITコーディネータの提案とは何か
なぜ今、ITコーディネータが必要なのか
これから企業や産業、地域が活性していくために
ITC沖縄のできることを聞くことができた。



辛苦を経た現場経験を活かす
 ITコーディネータ


 ITコーディネータは、国家プロジェクトの一環として誕生した経済産業省推進資格。IT戦略に欠かせない存在だ。
 ITコーディネータになるには、ITの知識や技術はもちろんのこと、何よりも「現場経験」が重要だという。ソフト開発に鍛錬した経験、チームを統括し成功させた経験、お客さんよりの難題をクリアし共に成長した経験など、人それぞれの血肉となった現場での経験だ。
 ITC沖縄の会員27名のITコーディネータは、プログラマーやメーカー、会計士、税理士など何らかの形でITに携わっている人。そして実務のほか、企画マネジメントなどを行う実績を持つ人だ。(写真:ITC沖縄代表理事 銘苅康弘さん)
 銘苅さんによると「ITコーディネータは30代中盤以上60才くらいまで。現在は40代がメイン。経験を積み、辛苦をなめてきた人」だという。
 銘苅さん自身も、大手システム開発メーカーのシステムエンジニアとして経験を積んできた。学生時代、得体の知れないコンピュータが不思議でおもしろく、好奇心が湧いてきたのだという。コンピュータのできることを追求したいとシステムエンジニアになった。
 若い頃はとにかくコンピュータをいじるのが楽しかったと振り返る。しかし、経験を積むほどに「あれ?」と気づきが生まれたそうだ。
 「いいと思って最新の技術を取り入れ、最善の追求をしているのに、お客さんがいいと思っていない。活用できていない」
 あれれ?と、立ち止まったという銘苅さん。「何のためにシステムを開発しているのか?活用させることこそ目的なのに」
 銘苅さんが現場での温度差を感じ、どうすればよりより仕事ができるのか模索を始め、仕事のやり方を変えた頃、とき同じくしてITコーディネータの資格が生まれたという。
 「ITコーディネータはITのコンサルティング。そのなかでも、自身の経験をも踏まえて地に足のついたコンサルができる」
 ITを活用してもらう、その目的のために始動したのだ。


匠は、経営大改造を実現させる
 ITコーディネータは匠
 施主が企業、職人はコンピュータ技術屋


 銘苅さんは、ITコーディネータは、住宅を改造するビフォーアフターでいうところの『匠』だと表現。
 「匠とは、住環境の問題を把握し、住む人の思いや願い、漠然とした問題や要望、未来をひも解いていく役割だ」
 暮らしに合わせ家を改造し、よい家に住みたいと望む施主が、企業などITを使いたいと望む側。
 技術を日々極めていく大工や左官など職人が、システムエンジニアやプログラマーなど実際にシステムを開発し運用させるコンピュータの技術屋。
 住む人と職人の間を取り持ち、互いの意見をきちんと伝え合い、よりよい家づくりへと進行管理していく匠、ITコーディネータ。
 銘苅さんは「互いの思いを上手に伝え合うため匠が必要なように、よりいいこだわりのもとで経営を図っていくために、ITコーディネータを活用してほしい」という。



ITも使い方次第で経営が変わる
 課題を抽出し、経営の設計図を描く


 匠であるITコーディネータが行うのは、「ITという道具を意識してさまざまな視点から経営戦略フェーズ(段階)を提案していく」こと。企業側と技術提供側の思いや要望を調整し、最適な環境へといざなう。
 企業の課題を抽出して、どのシステムをどんなふうに使えば変わっていくのか「青写真を見せていく」と銘苅さん。
 ITシステムや機材には、それぞれに用途目的がある。家作りに大工、左官、電気、水道、造園、足場、色彩インテリアなど、さまざまな分野があるように、ITの技術やシステム、専門家の分野にもいろいろあるのだ。
 また、ITばかりを意識し活用するのではなく、「全体を把握し、一連の流れのなかにITは存在する」という。ものごとには一連の流れがあり、紙(メモや資料、DMなど)、電話(アナログによる対応)、人(サービス、入力作業)など、最適なつながりを得てこそITは成り立ち、企業経営の歯車は順調にまわっていく。
 「活用フェーズにより、経営全体を変えていける。それはシステム化されたITのよさでもある。ITコーディネータはその企業経営を把握し、一連の流れをコーディネートしていくのが仕事です」



IT導入時のコスト面も検討
 初期導入時から最適なアドバイスを受けてほしい


 銘苅さんは、ときどき歯がゆい思いもするという。例えば、「安さにとびついてパソコンを購入し、結局は高値してしまった事例を見たとき」など。
 安いに越したことはないが、安ければいいと思っている人がまだまだ多いことを残念に思うそうだ。パソコンを動かすために必要なソフトや機能は数多あり、経営のどのシーンに使いたいのか目的によっても最適なものが変わる。安いパソコンを購入しても、オプションで機能を買い足すなどをした場合、経費がかさむこともある。
 いきなりIT化といっても、何をどうすればいいのかわからない。だから、導入経緯や経費なども含めてすべて検討し、IT資源をうまく活用するためのちょっとした相談が経営を変える。
 「ITという道具を活用し、最適なシステムを導入することで企業経営を活性させてほしい」と、繰り返した銘苅さん。
 また、職人であるコンピュータ業者にも、「目的意識を持つことで、IT業界はもっと活性していく」とエールを送る。
 ITコーディネータは、現場の意識・経営改革を図りながら、ITを活用することで変わっていく企業経営をおしえてくれる。

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(会社概要データ)
http://www.itc-okinawa.org

団体名:ITC沖縄
所在地:〒901-0152 沖縄県那覇市小禄1831-1 沖縄県産業支援センター5F(沖縄IT経営応援隊)
    TEL:098-859-0171
    FAX:098-859-2620
設立:2003年
会員数:ITコーディネータ27名
団体目的:ITコーディネータ制度を普及し、県内の情報技術の育成と普及活用に寄与。

活動内容:
 「定例会(勉強会)の開催」=原則毎月第4水曜日の18:00~20:00に開催。
 「支援活動」=IT沖縄経営応援隊など各団体からの要請により、経営者研修、セキュリティセミナー、モデル事業紹介などセミナーや講演会を開催。


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